日本のラブドールメーカーの老舗「オリエント工業」が、2024年8月突然の「廃業」を発表したときは、自分もふくめ全国のラブドールファンが悲嘆に打ちひしがれました。
しかし創業者を引き継いだうえ新社長をむかえ、2024年11月にオリエント工業は復活、再開しました!
オリエント工業 廃業の危機から復活&再開!
画像参照:集英社オンライン
オリエント工業は、1977年創業の国内老舗ラブドールメーカー。
創業者、土屋日出夫氏は当時の性玩具があまりに粗悪だったことから、「単なる性処理の玩具ではなく”心の安らぎ”を得られる女性像の開発」をコンセプトに、リアルなラブドールの開発をすすめてきました。
しかし2019年頃から安価で粗悪な中国製ラブドールの登場により、オリエント工業のラブドール事業は大きな打撃をうけました。
年齢が80代に差しかかった土屋氏は、自身の体調悪化もあり事業の廃業を決断。
一時は廃業に追いこまれたものの、「こんな素晴らしい国内ラブドールメーカーをつぶすわけにはいかない!」と創業者土屋氏の意志を引き継ぎ、新社長岡本祐也氏のもと、オリエント工業は復活&再開をはたしました!
オリエント工業は海外進出も視野に
もともと海外ECサイトも手がけていた新社長の岡本氏。
オリエント工業は、上野のショールームでお客様に販売をしてましたが、海外には販売をしていませんでした。
「これだけ完成度の高いラブドールを国内にとどめておくのはもったいなさすぎる」と思った岡本氏は、海外展開も視野にいれてるといいます。
2024年11月1日には事業を再開し、11月11日には上野のショールームも再開しました。(予約不要 入場料1000円)
商品のこだわりとして先代から受けついだ、特別なシリコンを使用することは継承。
オリエント工業の工場には東京藝術大学卒の社員が3人おり、ものづくりが好きな職人たちが手作りでラブドールを製作しています。造形はまさに一流。
オリエント工業はAIやロボット分野への進出も?
今後の展望としては、ラブドールを軽量化できるよう工夫したいと考えてるとのことです。
現在の商品は30キロほどあり、高齢者にはかなり重い。
同時に、品質を変えずに価格帯を下げる改良もできたらと。
また、なんと言っても「ラブドール屋」という枠に収まらないように、今後は企業としての価値をより高めていきたいと考えています。
意外に思われるかもしれませんが、ラブドールのファンには女性が多いんです。
海外からのファンも多いです。
先代が築いた「心の安らぎを得られる女性像の開発」の意志はひきつぎ、「球体関節人形」という10センチから70センチほどのミニドールの開発も視野に入れてるとのことです。
あとは福祉面。介護用として「そばに置いてやすらぎを与えるような」ドールを作りたいと。
さらにはテスラやホンダに負けない、AIやロボットへの進出も考えてるとのこと。
テスラやホンダのような、いかにも「THE ロボット」という感じではなく、オリエント工業がつくるなら、より親近感のあるやすらぎを得られるような造形にしたいとのことです。
骨組みがむき出しのロボットではなく、オリエント工業の強みであるシリコン素材の人間ロボットを開発できたらと考えています。
新社長岡本氏の最終目標は、「ドール界の孫正義を目指してがんばりたい」とのこと。
単なる性処理の人形ではなく、心に安らぎを与えるオリエント工業のラブドール開発はさらに進みそうです。